東京都労働相談情報センター

労働者派遣講座

このサイトについて
労働者派遣講座 > 派遣先の方へ > 【2】派遣労働者を受入れるに当たって Q4 派遣先責任者の選任

派遣労働者を受入れるに当たって

派遣先責任者の選任
解説

派遣先責任者の選任について

派遣先は派遣労働者の適正な就業を確保するため、事業所ごとに「専属」(※)の「派遣先責任者」を選任しなければなりません(派遣法第41条)(派遣則34条1号)。
派遣先責任者は雇用されている者(監査役を除く、役員を含む)の中から選び、その責務を的確に遂行できる者を選任するよう努めるものとされています(派遣先指針第2の13)。
(※)「専属」とは、当該派遣責任者に係る業務のみを行うということではなく、他の事業所の派遣責任者と兼任しないという意味です。

(派遣法第41条)

(派遣先指針第2の13)

派遣先責任者の適切な選任及び適切な業務の遂行

派遣先責任者の選任に当たっては、

  • 労働関係法令に関する知識を有する者であること
  • 人事・労務管理等について専門的な知識又は相当期間の経験を有する者であること
  • 派遣労働者の就業に係る事項に関する一定の決定、変更を行い得る権限を有する者であること

等、派遣先責任者の職務を的確に遂行することができる者を選任するように努めることが求められています。

(派遣先指針第2の13)

派遣先責任者の選任数、選任方法

派遣先責任者の選任に関しては、以下によらなければなりません。

  • 事業所ごとに選任(派遣則34条1号)
  • 他の事業所と兼任でない「専属」の派遣先責任者として選任する(派遣則34条1号)
  • 自己の雇用する労働者の中から選任する(派遣則34条1号)
  • 選任する人数はその事業所の派遣労働者の数に比例して決める。派遣労働者100名単位で1名以上の派遣先責任者を置く(派遣則第34条2号)

※製造業務に50名を超える派遣労働者を従事させる事業所においては、原則として、製造業務に従事する派遣労働者数100名あたり1名以上、製造業務専門派遣先責任者を選任しなければなりません(派遣則第34条3号)。

派遣先責任者の職務は以下のとおりです

  • 派遣労働者を指揮命令する者(派遣労働者を直接指揮命令する者に限らず、派遣労働者の就業の在り方を左右する地位に立つ者は全て含む)、その他関係者(派遣労働者の就業に関わりのある者すべて)へ、関連する法律の規定や契約内容等を周知すること
  • 派遣受入れ期間の延長の通知に関すること
  • 派遣先における均衡待遇の確保に関すること
  • 派遣先管理台帳の作成、記載、保存、記載事項の通知に関すること
  • 派遣労働者からの苦情処理に当たること
  • 派遣労働者の安全衛生に関すること
  • その他派遣元との連絡調整に関すること

(弁護士 江上千惠子氏 補正)

解説