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労働者派遣講座 > 派遣元の方へ > 【1】適正な労働者派遣とは Q4 グループ企業内派遣の8割規制

適正な労働者派遣とは

グループ企業内派遣の8割規制
解説

1.グループ企業派遣の8割規制の理由

同一企業グループ内の派遣会社がグループ企業内派遣ばかりを行うとすれば、派遣会社がグループ企業内の第二人事部的なものとして位置付けられていると評価され、労働力需給調整システムとして位置付けられた労働者派遣事業制度の趣旨に鑑みて適切ではありません。

直接雇用する労働者を派遣労働者に切り替えてグループ企業内で派遣するというケースもみられ、その際に労働条件が引き下げられるという問題もあります。

(派遣法23条の2)

2.派遣割合の計算方法

一事業年度における派遣就業の総労働時間を基礎として、次の計算式により算出します。

(※)定年退職者については、定年後の雇用を確保する観点から、下記①のグループ企業での総労働時間から差し引きます。

派遣割合の計算式

②の「60歳以上の定年退職者」とは、60歳以上の定年年齢に達した者のことをいい、継続雇用の終了の後に離職した者や継続雇用中の者のような「60歳以上の定年退職者」と同等の者も含まれます。また、グループ企業内の退職者に限られません。

(業務取扱要領第5の2)

派遣元事業主は、事業主単位で作成する「関係派遣先派遣割合報告書」を作成し、毎事業年度終了後3か月以内に、管轄労働局を経由して厚生労働大臣に提出しなければなりません。

3.8割規制に違反した場合の制裁

派遣元事業主が、8割規制に違反して8割を超えてグループ企業へ派遣している場合、まず行政官庁の指導・助言により是正を求められますが、それでも是正されない場合には、許可の取消しや事業停止命令等行政処分の対象となることがあります。

(派遣法第14条)

なお、「関係派遣先派遣割合報告書」を提出期限までに提出しない場合にも、上記行政処分の対象となることがありますので、注意が必要です。

(弁護士 江上千惠子氏 執筆・補正)

解説